簡単な種の播き方
ハーブは比較的発芽しやすい部類ですが、ほとんどが野生種の為、環境の変化には割と敏感で発芽が揃わない事もあります。
当園では最適な環境で発芽試験を行い、その結果70%以上発芽をしたものを販売しております。
出来るだけ安定した発芽をさせる為には、下記の項目に注意しながら種まきを楽しんでください。
水
水は種子の外皮を柔らかくし、胚の活動に必用なエネルギーを生成します。発芽までまき床は乾燥させないように管理してください。一度乾かすと発芽率が落ちるか、種子によっては長い休眠状態に入ります。
※常に水に浸っている状態はコケなどが生え、種子が酸素不足で腐る事がありますので注意して下さい。
光
一般的に、細かい種子は発芽に光を必要とする好光性種子、大きい種子は光を必用としない嫌光性種子が多い傾向があります。細かい種子を播く場合は、ふるい等を使ってごく薄く均一に覆土してください。
発芽温度
種子にはそれぞれ発芽適温があります。発芽に必要な温度(正確には地温)は18℃〜 20℃ですが、これは夜間の温度でも18℃以上必要です。日中18℃以上になるが、夜間は温度が下がり発芽適温に満たない場合は発芽が揃いません。特に南方系のハーブ(バジル、マリーゴールド)は発芽適温が高めです。
発芽後は出来るだけ15℃〜 18℃くらいの環境に置き、日中も25℃〜 30℃以上にならないようにしましょう。また、30℃以上になる夏の時期は種をまいてもほとんど発芽しません。
用土
種まき用の培養土は、保水力が良く、なおかつ水はけの良い清潔な土を使用しましょう。
ホームセンターで販売している「種まき用土」は手軽に利用できます。ポットや育苗箱で播種する場合は畑や庭の土、使い古した用土は雑菌などが
入っている場合がある為、使用しないようにして下さい。
直まきする際も強い肥料や未熟な堆肥を混ぜないように、混ぜた場合は2 週間程 間をあけて播くようにしましょう。
種子の保管
種子には寿命があります。適さない環境で保存すると発芽率が落ち寿命を縮めてしまうので、適切に保管することが大切です。高温、直射日光の当たらない涼しい場所、冷蔵庫の野菜室などで密閉できる容器に入れて保管しましょう。
例
種まき用の土は保水力が良く、尚且つ水はけの良い清潔な培養土を使いましょう。
ホームセンターで販売している「種まき用土」は手軽に利用できます。
ポットに培養土を入れ、種をまく前に用土を湿らせておきます。購入したばかりの用土は乾燥している事が多いので、先に水を吸わせる事によって用土と水がなじみ、播いた後の潅水による種子の流出も防げます。水が用土に染みて、表面が落ち着くまで時間を置きましょう。
ポットの中央に種子を数粒播きます。覆土は種の大きさの2倍程度、細かい種子は覆土をしないか、乾燥が心配ならフルイを使ってごく薄く覆土をしましょう。
覆土した後はジョウロで軽く水をやります。最初の工程であらかじめ播き床を湿らせて置けば簡単に行えます。ジョウロでやる際は、水で土が浮き上がらないように注意して下さい。写真のように底面から水を吸わせて潅水もできます。
※常に水に浸ってる状態にならないように注意して下さい。
発芽したら間引きをし、元気な苗を残して1本〜2本にします。本葉が2~4枚になったら育苗用の用土に植替えましょう。
※育苗用の用土に直接播けば ある程度の大きさまで植替えせずに育てられます。
株が大きくなったら一回り大きい鉢やプランター、畑に植え付けましょう。
一部の植物は根が太く下に伸び、細かい根が少ない直根性の物があります。このような植物は移植に弱いので、畑や鉢に直接種を播きます。複数粒播いた場合は、本葉が伸びてから1 本だけ残して間引いて下さい。市販の分解性のポットに播けば簡単に移植ができます。
(アニス、キャラウェイ、チャービル、ディル、ニゲラ、フェンネルなど)