ハーブの学び舎

▼高温多湿対策

日本の春は適度の雨と温度があり、植物は生長盛んとなり枝葉が密集したまま夏を迎え、この状態で梅雨が来ると密集した部分から枝葉が枯れあがってきます。それを防ぐには、
1.できるだけ雨に当てない
梅雨期の長雨は、日当たりと乾燥を好むハーブにとっては大敵です。できるだけ長雨に当てないように心がけます。
2.降雨期前に軽く剪定する
枝葉が密集すると日当たりが悪くなり、株元から葉を枯らします。これを防ぐには軽く剪定し、株元にもしっかり日光を当てるようにします。
3.前年の秋、早春に植え付ける
過酷な夏が来る前に十分に根を張らせ、蒸散活動を活発にさせて地中や株の余分な水分を飛ばし、健全株の維持をはかります。

▼高温対策

春に花を咲かせ、実を結んだ植物は株が疲労しています。その直後に高温の夏を迎えると、ますます株を弱らせる原因になります。夏を健全な株で越すためには、
1.暖地では西日を避ける
植物にとって、日差しの厳しい西日はそれほど重要ではありません。西日しか当たらない場所では30〜50%遮光します。
2.通風しをよく管理
風の通る場所に植え付け、または鉢を置いて葉温が高くならないようにします。
3.半日陰で管理
半日陰になるような所で管理します。あまり日陰だと葉の光線不足になりやすいので、30%以内の遮光にします。
4.植え付け間隔を広くする
植え付け間隔が狭いと、周囲に防風壁ができた状態になるので、暖地ほど株間を広くして植え付けます。

▼排水対策

数年生育したラベンダーやローズマリーの根を抜いてみると、太い根が地中に深く入っていて、浅い部分の細根が非常に少ないです。これは乾燥に耐えられるようになっている為ですが、逆に多湿には弱いものです。地中海沿岸では年間降雨量は300弌500弌△靴し日本は少ないところで1000mm、多いところで3000舒幣紊砲發覆蠅泙后F本では必然的に多湿状態になります。これを防ぐには、
1.腐葉土や堆肥などを土に混ぜる
有機物を混入することによって土壌に団粒構造を作り、排水をよくさせます。
2.地中に礫層を作る
地中50〜60儖焚爾両貊蠅望石などの瓦礫を入れることによって、水の逃げ道を作ります。
3.高畦栽培
植え場所の土を地表から高くすることによって、水の停滞が少なくなり排水がよくなります。

▼肥料、用土・土作り

よくハーブは無肥料で栽培すべきと言われる事がありますが、日本は酸性土壌が多く、有機物の少ない疲れた土壌が多くあります。健全な植物を育てるためには土を適度に中和し、有機物を施用して土壌微生物を増やす事が大事です。土づくりの上で、以下の点に注意してください。
1.化学肥料は多く使用しない
化成肥料などを多く与えてしまうと、軟弱で徒長気味になり、植物本来が持っている病害虫に対する抵抗を失ってしまいます。
2.有機質肥料を与える
有機物は微生物に分解されて徐々に吸収されるので、化学肥料を使用した弊害がありません。また、発酵過程で作り出される有機酸や病原菌を抑制する物質を多量に含んでいます。しかし未熟な堆肥などを使用すると腐敗過程で出る物質により病害虫が出ることがあります。
3.庭土をふかふかにする
固まった砂質土壌、または水はけの悪い粘土質の土壌、貧栄養の土壌では植物の生育が悪くなります。1平方辺り、完熟たい肥を5圈▲椒シ肥なら500g〜1圓鮨爾20〜30僂曚匹泙任忘ぜ、その後は毎年株元に適量を混ぜ込みます。

▼植え付け時期と生育

植物を原産地により冷涼作物(耐寒性)、冷涼作物(耐寒性)、温暖作物(半耐寒性)、熱帯作物(非耐寒性)に分けると管理が容易になります。各平均気温で植え付けると発根や株元での分枝が行われ、生育適温で草丈が伸び、根張りに伴った生長をします。
1.冷涼作物(耐寒性)
冷涼作物(耐寒性)は平均気温5℃で生育を始め、10〜20℃が生育適温となります。
2.温暖作物(半耐寒性)
温暖作物(半耐寒性)は平均気温10℃で生育を始め、15〜20℃が生育適温となります。
3.熱帯作物(非耐寒性)
熱帯作物(非耐寒性)は平均気温15℃で生育を始め、20℃以上が生育適温となります。

▼鉢、プランター栽培

ハーブ類は一般的に生長の早い植物です。限られた範囲内で育てる鉢植えは栽培では短い期間で土が痩せてしまい、根の勢いが無くなります。これを防ぐには、
1.毎年植え替える
鉢に回った根と土を1/3ほど指でほぐして落とします。傷んだ根や黒くなった根は生育の阻害になりますので、これも落とします。一回り大きな鉢に植え、新しい土を万遍なく入れて軽く指で押し込みます。真夏の植え替えは避けます。
2.地上部を剪定する
根を落とし、地上部を軽く剪定します(根を落とした分、水の吸収率が劣るので地上部が繁茂していると水分蒸散のバランスが崩れて生育が悪くなります)。また、剪定した部分から新しい芽が出て収穫可能になります。
3.鉢植え用土
鉢内では庭と違い、土の量が違うため、乾燥する速さや湿度が大きく異なり、湿気が溜まりやすくなります。ハーブは出来るだけ水はけのよい用土で植え付けたいので、赤玉土3、腐葉土2、ピートモス3、パーライト2の軽めの用土がおすすめです(ハーブの種類による)。ホームセンターにある既製の用土でも十分ですが、安い物は水はけ、生育が悪くなる物もあるので注意します。

▼連作障害対策(嫌地)

ミント類を庭に植えると、1〜2年は旺盛に生長し、他の植物を圧倒しますが、そのままにしておくと3年目くらいから生育に勢いが無くなり、4〜5年目には枝先に細々と残るだけになります。タイムやカモミールもこの傾向にあります。何年も植えることによって土壌の微量要素や酸性、アルカリ性が傾き、土中の障害で出てきます。対策としては、堆肥やぼかし肥を十分に施しす、土壌消毒(天地返しして太陽光に当てる)、新しい場所に植え付けるかします。

▼越冬と冬枯れ

個々の植物の耐寒性の程度は固定したものではありません。種類により一定の温度領域の中で変化しているようです。秋から徐々に潅水を控え寒さに慣らして行くと多くの種類はその最低可能温度まで耐寒性が強まります。冬の時期の注意点は以下の通りです。
1.暖かい場所から急激に寒さに合わせない
暖かい室内栽培や暖冬の後で急に寒さに合わせると、環境の変化に耐えられずに、思った以上に寒さの障害を受けてしまいます。晩秋から徐々に寒さに慣らしていきましょう。
2.寒風に当てない
冬の乾いた風は新芽などを傷めます。また鉢内も乾きやすくなるので冬場の水分バランスが崩れ、根を傷めます。防風ネット、藁やコモを掛けて寒風から守ります。
3.凍結に注意する
多少の凍結は問題ありませんが、凍結によって土や根が浮き上がり、低温や風に当てると根を傷めます。藁やコモを掛けて極端に乾燥しないように心掛けましょう。
4.遅霜に注意する
遅霜は暖かくなった春に降り、動き出した新芽を傷めます。霜は植物を冷やし、植物中の水分が凍って栄養が滞り、枯れてしまいます。遅霜の心配がある地域では寒冷紗や藁など掛けて備えます。